現代社会を支える「電波」には、不思議な現象がたくさんあります。その現象を身をもって体験しながら研究する、それがアマチュア無線です。
免許のいらないトランシーバーを用いて皆さんも海や山などで交信した経験をお持ちでしょうか。アマチュア無線はそれをダイナミックにしたもので、世界にひとつしかない自分のコールサインを使って、国内のみならず遠く海外の無線仲間との交信も楽しめます。アマチュア無線専門部会では、高校生のアマチュア無線活動の充実と発展を目的として、次のような行事を行っています。
1.FOXハンティング大会(5月・9月)
FOXハンティング(ARDF)は、公園など指定されたフィールド内に隠された無線送信機を、指向性のある受信機を使ってなるべく多く、なるべく早く探し出す競技で、動き続ける体力、効率よく探し出す技術、電波の特性に関する知識などが総合的に問われるラジオスポーツです。
本専門部会の大会は、全国高等学校アマチュア無線連盟(全国高等学校文化連盟アマチュア無線専門部設立準備会・高ア連)が7月に開催する「全国高等学校ARDF競技大会」の選考会も兼ねています。
2.養成課程講習会(6月・12月)
本専門部会は、総務省の認可を受けて養成課程講習会を開催しています。規定の時間講習を受けて修了試験に合格すると、国家資格である「アマチュア無線技士」の資格を手にすることができます。
例年6月に第四級アマチュア無線技士、12月に第三級アマチュア無線技士の講習会を行っており、いずれも教科書代実費のみで受講可能です。
3.アマチュア無線大会(11月)
アマチュア無線大会は、神奈川県高総文祭行事として実施する、アマチュア無線専門部会の大会です。
映画やゲームなどで「アルファ」「ブラボー」などと言っているのを聞いたことはないでしょうか。これはフォネティックコード(欧文通話表)と言い、無線を通してアルファベットの聞き間違いが起きないよう、AからZまですべてのアルファベットについて電波法令で定められています。
アマチュア無線では、このフォネティックコードを使用してコールサインなどを相手に伝えます。そこでアマチュア無線大会では、このフォネティックコードを正確かつ安定して聞き取る競技を行います。
また、競技後には各校のアマチュア無線に関する活動報告会を行います。
4.ハムフェア(8月)
ハムフェアは、毎年8月に一般社団法人日本アマチュア無線連盟(JARL)が開催する世界規模のアマチュア無線イベントです。令和6年度は、高ア連・茨城県高文連アマチュア無線部会・埼玉県高文連アマチュア無線専門部会の4団体合同でブース出展を行いました。
5.その他
このほかにも、参加各校では決められた時間内になるべく多くの無線局と交信をすることでオペレート技術を競う「コンテスト」に参加しています。高ア連が主催し毎年7月に行われる「全国高等学校アマチュア無線コンテスト」(通称・高校コンテスト)では、本専門部会の無線局が特例局として参加しています。